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健康診断に消費税はかかる?医療費控除や勘定科目についても解説

作成者: Growbase編集部|12/13/21 9:06 AM

年に一度行われる会社の健康診断の費用は、多くの場合で会社が負担していることでしょう。人事・総務部の担当者の皆さんが健康診断費用の精算を行うとき、消費税はかかるのかと迷ったことはありませんか。

この記事では、健康診断に消費税はかかるのか、また、医療費控除は適用されるのか、勘定科目はどれになるのかを解説いたします。

健康診断は消費税がかかる

結論から言うと、健康診断には消費税がかかります。国税庁は、非課税となる取引の一つに「社会保険医療の給付等」を挙げています。その内容は、「健康保険法、国民健康保険法などによる医療、労災保険、自賠責保険の対象となる医療など」というものです。

これには治療や医療、療養が含まれ、健康保険が適用される医療費や薬代には、消費税がかかりません。この部分だけ見れば非課税対象にも思えますが、例外として健康診断等の自由診療や美容整形、市販されている医薬品を購入した場合は非課税取引に当たらないとしています。したがって、会社が負担した健康診断の費用は課税対象となるのです。

軽減税率は適用されない

2019年10月からの消費税増税に伴い、消費税の軽減税率制度が導入されました。商品やサービスによって、8%になるものと10%になるものが混在しています(2021年7月現在)。8%(軽減税率)が適用される対象は、以下の2つです。

・飲食料品
飲食料品とは、食品表示法に規定する食品(酒類を除く。)をいい、一定の一体資産を含みます。なお、外食やケータリング等は軽減税率の対象には含まれません。
・新聞
軽減税率の対象となる新聞とは、一定の題号を用い、政治、経済、社会、文化等に関する一般社会的事実を掲載する週2回以上発行されるもの(定期購読契約に基づくもの)。

健康診断や人間ドックはいずれの品目にも該当しないため、軽減税率は適用されません。標準税率である10%が適用されます。

健康診断の勘定科目とは

健康診断の経費処理では、健康診断においても勘定科目を明記する必要があります。法人の場合と個人事業主の場合で異なるため、それぞれの勘定科目をみていきましょう。

法人における健康診断の勘定科目

法人における健康診断の勘定科目は、原則「福利厚生費」になります。しかし、福利厚生費として経費で落とすには、健康診断を受けさせる対象が全社員であることと、健康診断の費用が常識の範囲内であることの2つの条件を満たさなくてはなりません。役員だけが健康診断を受けたり、人間ドックが宿泊付きの高額なものだったりすると経費として落とせなくなります。

個人事業主における健康診断の勘定科目

個人事業主および青色事業専従者の家族の健康診断は、経費として落とせません。そのため、個人事業主が自身の健康診断費用を事業用の口座から支払った場合、勘定科目は「事業主貸」となります。ただし、個人事業主が従業員を雇って健康診断を受けさせる場合は、勘定科目を「福利厚生費」とし、経費で落とすことができます。

健康診断は医療費控除が使えるのか

「治療」ではない健康診断は、個人事業主が確定申告の際に申請しても医療費控除にはならりません。しかし、健康診断により病気が見つかって治療を受けた場合は、医療行為の一環として認められます。治療費と一緒に健康診断費用も確定申告をすれば、還付金が給付されるのです。

まとめ

健康診断費用は、非課税対象の「社会保険医療の給付等」には該当せず、消費税がかかります。また、軽減税率の適用もされないため、税率は10%です。今後も消費税増税が行われた際には、健康診断が対象となるのかどうかをしっかり確認しましょう。

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