企業にとって大切なリソースの一つである「人間」に対し投資を行い、持続可能な成長を目指す健康経営。健康経営を推進しようと考える経営者や担当者の方は多いですが、何から始めれば良いかわからないという方もまた少なくありません。
健康経営の始め方がわからないとき、セミナーを受講して学ぶという方法があります。本記事では、セミナーで学べる内容や受講するメリット、受講の際の心構えについて解説します。
健康経営セミナーとは、健康経営に関する概論、基本的な考え方、取り組み方のほか、SDGsや働き方改革、ポストコロナ時代など他のキーワードと絡めるなどして、健康経営に対する理解を深めるために開かれるセミナーのことです。
健康経営セミナーには、市町村などの自治体によるもの、協会けんぽなどの保険者によるもの、民間によるものなどがあります。受講方法もオンライン・オフラインどちらもあり、無料のものも有料のものもあるため、セミナーの内容のほか、受講方法や予算なども検討しながら選べます。
健康経営セミナーで学べる内容は、大きく分けて3つです。詳しく見ていきましょう。
健康経営の基本的な考え方や、健康経営に取り組むことで期待される効果について学ぶセミナーです。健康経営が注目されている背景、経済産業省の推進内容、根拠となるデータや研究などを学べます。
健康経営の概論を包括的に学べるため、これから健康経営に取り組む人、健康経営について一から学びたい人向けのセミナーです。産業医や保健師がどのように健康経営に携わるかなど、外部の専門家と連携した健康経営について知れるセミナーもあります。
健康経営を実践していくにあたり、どのようなことに取り組めば良いかを学ぶセミナーです。一般化した理論を説明することもありますが、どちらかというと先行企業の事例を交えながら、成功例に学ぶセミナーが多いです。
食品など健康に関わる企業が、各社の特徴を活かした健康経営セミナーを開催していることもあります。その性質上、既に健康経営の概論は理解していて、実践について学びたい人向けのセミナーです。
健康経営とSDGs、ポストコロナ(Withコロナ)、テレワークなど、プラスαのキーワードと組み合わせた、いわば「健康経営・応用編」のセミナーもあります。ポストコロナ時代にどうやって従業員の健康を維持・増進するか、SDGsの一環として健康経営を行うにはどのような考え方をすべきか、など、よりピンポイントな内容が展開されます。
このように、プラスαの内容を含む健康経営セミナーは、既に健康経営を実践し始めている人向けだと言えます。健康経営の施策に取り組み始めているけれども、よりよい施策を考えているという方、ある程度の実績はできてきたため、最新のトレンドを取り入れたい、という方におすすめのセミナーです。
実際に開催された健康経営セミナーを、前述の3つの内容に沿ってご紹介します。
健康経営の基礎を学ぶセミナーの実例として、2021年11月11日(木)にオンラインのライブ配信を利用して行われた「いばらき健康経営スタートアップセミナー」があります。
セミナーは3部制で、大学教授による健康経営の概論、実際の企業を招いた茨城県内での優良取り組み事例の紹介、健康経営に関する各種認定制度の紹介が行われました。セミナーページから各種PDF資料を見ることができます。PDF資料は誰でも閲覧可能なため、興味があれば、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
健康経営の取り組みについて学ぶセミナーの実例として、2021年11月29日(月)にオンラインのライブ配信を利用して行われた「健康経営の実践紹介 ~東北における企業成長戦略~」があります。
セミナーは3部制で、大学教授による地域の健康経営について、実際の東北地方の企業を招いた事例紹介とパネルディスカッション、主催企業が提供するソリューションの紹介が行われました。このセミナーは民間企業が主催しているため、最後に企業によるソリューション紹介が入ったという形です。
健康経営と他キーワードを掛け合わせたセミナーとして、2021年9月30日(木)にオンラインのライブ配信を利用して行われた「中小企業のためのSDGs×健康経営セミナー」があります。
このセミナーでは、中小企業のためのSDGs経営、健康経営とSDGsの両方に取り組む意義、外部サービスの活用事例、健康関連サービス企業による取り組み事例など、より実践的なプログラムが組まれました。最後に、健康経営優良法人認定制度について触れているのも特徴的です。セミナーページから誰でも当日の発表資料を閲覧できますので、興味があればぜひチェックしてみてください。
なお、これから開催される健康経営のセミナーに関しては、各都道府県や企業のホームページに情報が記載されるので、興味のある方は確認してみてはいかがでしょうか。
健康経営セミナーを受講するメリットを3つ、詳しく解説します。
健康経営を学ぶ上で、経済産業省の定義や簡単な概論はすぐに調べやすいでしょう。まずはインターネットでどんなページがあるか検索してみる人も多いのではないでしょうか。しかし、たくさんのページを読み込み、知識を整理するには手間も時間もかかります。
健康経営の概要はもちろん、健康経営にはどんな効果があり、どのように行えば良いかを体系的に学ぶには、セミナーで集中的に、かつストーリー的に学ぶのがわかりやすいでしょう。また、なかなか文章を読み込む暇がない、読むだけでは理解しにくいという人でも、説明を聞くことで理解しやすくなることもあります。
オンライン配信も含め絶対とは言えませんが、セミナーによっては疑問点が浮かんだらすぐ質問できることもあります。今回、「健康経営に関する取り組み」でご紹介したセミナーのように、パネルディスカッションがあるセミナーもあります。
パネルディスカッションなどは特に活発に質問しやすいので、疑問を解消したい人はぜひこうした質問可能なセミナーを探してみると良いでしょう。ただし、YouTubeなどの動画配信サイトを利用した録画配信の場合、アーカイブ配信の場合などは、質問できないこともあるので注意が必要です。
健康経営セミナーを受講する際、どんな心構えをしておくべきなのでしょうか。特に気をつけておいた方が良いポイントについて、2点解説します。
健康経営セミナーを受講することで、何を学びたいか明確にしておきましょう。今回ご紹介したように、一口に健康経営セミナーと言ってもその内容は千差万別です。一から学びたいのか、実践編なのか、プラスαなのかという分け方も一つの参考に、どのような知識を得たいのか、よく考えて受講するセミナーを選びましょう。
また、質問OKのセミナーなら、何を聞きたいのかあらかじめセミナーテーマに沿ってまとめておくと良いでしょう。そもそも、何を学ぶか、何を質問するか明確にするための前段階として、社内の健康課題の把握が重要です。自社が抱える健康課題を把握した上で、それを健康経営によってどう解消していくか、という視点でセミナーを受けるようにしましょう。
オンラインセミナーの場合、使うツール(Zoomウェビナー、Microsoft Teamsなど)やインターネット回線など、視聴環境のチェックが重要です。当日になってツールの使い方がわからなかったり、インターネット回線の速度が足りなかったりすると、せっかく申し込んだセミナーを受講できないかもしれません。
そのため、事前に必要なアプリをダウンロードしたり、インターネット回線テストをしたりしておくと安心です。有名なZoomウェビナーやMicrosoft Teams以外にも、様々なツールが使われる可能性があります。受講しようとしているセミナーの使うツール、推奨される視聴環境をよく確認しましょう。
健康経営セミナーには、オンライン・オフラインなど様々なスタイルがあります。内容も基礎から取り組み事例、さらなるトレンドキーワードと関連させたセミナーなど、多岐にわたります。そのため、健康経営セミナーを受講する際には、何を学ぶか、学んだことをどう自社の健康経営に活かしていくかはっきりさせておく必要があるでしょう。
健康経営セミナーで何を学ぶか考えるためには、そもそも自社にどのような健康課題があるか、しっかり把握しておかなくてはなりません。Growbase(旧:ヘルスサポートシステム)などのクラウド型健康管理システムを使えば、従業員の健康情報を一元管理でき、どんな課題があるか抽出しやすいです。自社が抱える健康課題からセミナーでの学びや気づきを得るため、クラウド型健康管理システムを取り入れてみてはいかがでしょうか。
Growbaseを導入することにより、健康管理業務にかかる時間や工数を削減することが可能です。組織全体の健康課題を可視化することで、早めのフォローを実施しやすくなります。
また、使いやすいUIと自由度の高い機能を備えており、個別・一括メール配信、面談記録、受診勧奨、部下状況、特殊健康診断の業務歴調査と管理、健診データ一元化、各種帳票出力(労基報告など)、ストレスチェック、長時間労働管理などの機能が充実しています。
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