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安全衛生責任者が不要な場合とは?代替できる資格はあるの?

作成者: Growbase編集部|9/5/22 1:33 AM

安全衛生責任者は、職場の安全衛生を守るため、特定の業種で選任する必要がある役職です。選任が定められた事業場では、必ず安全衛生責任者を選ばなくてはなりません。では、安全衛生責任者が不要な場合とはどんな場合なのでしょうか。本記事では、安全衛生責任者の概要や選任要件を踏まえ、安全衛生責任者が不要な場合についてご紹介します。

安全衛生責任者とは

安全衛生責任者とは、特定事業と呼ばれる建設業または造船業の現場において、事業者の代表として安全管理の責任を負う役職のことを指します。なお、安全衛生責任者は下請け事業者において選任される役職のことであり、元方事業者においては統括安全衛生責任者を選任します。

安全衛生責任者の主な職務は、この統括安全衛生責任者と連絡をとり、各現場や関係者との調整を行うことです。そのため、安全衛生責任者を選任した場合、統括安全衛生責任者を選任する元方事業者に対し、遅滞なく選任した旨を通知しなくてはなりません。選任の義務を怠った場合は、当該事業者が50万円以下の罰金に処せられます。

統括安全衛生責任者や職長との違い

統括安全衛生責任者や職長と安全衛生責任者は、それぞれ役割が異なります。まず、統括安全衛生責任者は、特定事業における現場の安全衛生における総責任者という立ち位置で、事業を直接請け負った元方事業者が選任するものです。統括安全衛生責任者をトップに置き、その下に各下請け事業者の安全衛生責任者を配置した安全衛生体制を整えることで、現場における安全衛生の基準や意識を統一するために設けられています。

一方、職長とはその事業場における責任者であり、従業員の安全と健康を守るため、現場の進行管理や安全管理を行います。作業中の従業員を直接指導したり、監督したりすることもあり、名前が「職長」となっていない場合、班長や作業リーダー、主任、監督などと呼ばれることもあります。 職長は事業場のリーダーであることから、特に建設業では安全衛生責任者や統括安全責任者を兼ねるケースも多く、職長と安全衛生責任者の講習がセットで行われることも少なくありません。

安全衛生責任者の選任要件

安全衛生責任者の選任要件は、労働安全衛生法15条・16条で以下のように定められています。

建設業と造船業(特定事業)を行う事業者は、当該従業員とその下請けの請負人(関係請負人)の従業員が現場で作業を行う際、別々の事業者に属する従業員が同じ場所で作業を行うことによって起こる労働災害を防ぐため、統括安全衛生責任者を選任し、元方安全衛生管理者の指揮をさせなくてはならない。

また、統括安全衛生責任者を選任すべき事業者以外の請負人で仕事を行う事業者(下請け事業者)は、安全衛生責任者を選任し、統括安全衛生責任者との連絡や厚生労働省令で定める事項を行わせなくてはならない。安全衛生責任者を選任した請負人は、同じ仕事を行う事業者に対して、遅滞なくその旨を伝えなくてはならない。

さらに、事業場の規模によっても統括安全衛生責任者、または安全衛生責任者を選任すべきケースが労働安全衛生法施行令第7条で決められています。

  • 特定元方事業者の従業員と、関係請負人の従業員の合計が50人以上の現場
  • ずい道建設、橋梁建設、圧気工法による作業の場合は30人以上の現場

なお、上記未満の規模の現場の場合、統括安全衛生責任者や安全衛生責任者の選任義務はありませんが、それに準ずる者を選任する必要があると定められています。

安全衛生責任者の職務内容や講習の受講方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
安全衛生責任者とは?選任が必要な業種や職務内容について知ろう

安全衛生責任者が不要な場合

安全衛生責任者の選任要件にもあるように、特定の業種、かつ下請けの事業者であり、事業場の規模が施行令を満たす場合に選任の義務があります。当該業種でない場合、また下請けの事業者でない場合は選任の義務がありません

ただし、当該業種において下請けでなく元方事業者の場合は、安全衛生責任者の選任義務がない代わりに、統括安全衛生責任者を選任する必要があります。特定事業に当てはまらない業種の場合は、安全衛生責任者や統括安全責任者の選任義務はありません。

また、安全衛生責任者が旅行や疾病、事故などやむを得ない事柄によって職務を行えない期間がある場合、その間は代理者を選任する必要があります。つまり、現場に安全衛生責任者がいない状態を作らないよう気をつけなくてはなりません。

安全衛生責任者に代替できる資格はある?

安全衛生責任者を代替できる資格はありません。ただし、安全衛生責任者自体は座学の講習を受ければなれるもので、講習の受講に制限はないため、安全衛生責任者の選任が必要になった場合は必要に応じて講習を受ければ良いでしょう。

また、近年では能力向上のため、概ね5年ごとに再教育の講習を受けさせるところが増えています。安全衛生責任者に選任してから5年以上が経過した場合は、当該担当者に再教育の講習を受けさせるようにしましょう。

安全衛生責任者は業種によって要不要がある。必要な場合は正しく選任しよう

安全衛生責任者は、特定事業と呼ばれる建設業または造船業の現場において、下請け事業者が選任すべき役職のことを指します。元方事業者で選ばれる統括安全衛生責任者をトップに据え、現場における安全衛生体制を整えるためです。当該業種や規模の事業場の場合、正しく選任し、遅滞なく通知も行いましょう。

近年、安全衛生責任者を概ね5年ごとに再教育させる、すなわち能力向上のための講習を受けさせるところが増えています。Growbase(旧:ヘルスサポートシステム)などのクラウド型健康管理システムを使えば、当該従業員の状況がすぐ検索・確認できて便利です。ぜひ一度ご検討してみてはいかがでしょうか。

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