健康経営宣言とは?宣言をするメリットや策定方法について解説

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健康経営宣言とは、従業員の健康維持・増進を目指して企業を挙げて取り組むことを、社内だけでなく社外に向けても示すものです。これから健康経営を推進しようとする場合など、健康経営宣言が企業にもたらすメリットや、宣言の方法について知らない方もいるでしょう。 この記事では、健康経営宣言の概要や宣言によって得られるメリット、策定方法を解説します。健康経営宣言を考えている経営者や人事・総務部の担当者の方は、ぜひご一読ください。

はじめに:健康経営とは

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健康経営宣言について知るうえで、まずは健康経営に対する理解を深めておきましょう。

健康経営とは、企業が従業員の健康を経営的視点で考え、戦略的に実践することで、経済産業省が主導する取り組みの一つです。企業を挙げて従業員の健康管理に取り組むことで、生産性の向上や業績アップ、社会的な評価の向上を目指します。

健康経営の推進を目指すNPO法人「健康経営研究会」によれば、今後は「人という資源を資本化し、企業が成長することで、社会の発展に寄与すること」が、これからの企業経営にとってますます重要になっていくものと考えられています。
参考:NPO法人健康経営研究会「健康経営とは

健康経営宣言とは

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健康経営宣言は、「従業員の予防・健康づくりに取り組むことを、事業所や組織自らが宣言するもの」です。健康経営宣言は社内と社外の双方に発信し、十分に周知しなくてはなりません。特に社内への発信では、経営層からの一方的な発信にとどまらないよう、従業員一人ひとりに健康経営宣言の意味や重要性を理解してもらうことが重要です。

健康経営宣言は「健康経営優良法人」認定要件の1つ

健康経営宣言は、経済産業省の承認制度である「健康経営優良法人」の認定を受けるための必須条件の一つです。

健康経営優良法人認定制度とは、健康経営の観点でより良い取り組みを行っている法人を「見える化」し、求職者や金融機関など社会的に評価を受けられるようにするものです。地域の健康課題に準じた取り組みや日本健康会議が進める健康増進の取り組みをもとに、健康経営を行ううえで特に優れていると認められる法人を顕彰します。

令和3年3月9日時点では「健康経営優良法人2021」として、大規模法人部門に2,299法人、中小規模法人部門に12,255法人が認定されています。

健康経営優良法人認定制度の2つの部門

健康経営優良法人認定制度には事業者等の規模(従業員数・資本金等)の違いによる2つの部門があり、大規模の企業等を対象とした「大規模法人部門」と中小規模の企業等を対象とした「中小規模法人部門」で、それぞれ健康経営優良法人の認定が行われます。

健康経営宣言は経済産業省の「健康経営銘柄の選定、健康経営優良法人の認定に関する要件」(大規模法人部門)で1番最初の評価項目とされており、以下のように記載されています。

中小規模法人部門では、健康経営優良法人認定制度への申請日の時点で、保険者が行っている「健康宣言事業」に参加したうえで健康経営宣言をしていなくてはなりません。健康経営優良法人認定制度へ申請する場合は、事前に健康宣言事業に参加し、健康経営宣言をするのを忘れないようにしましょう。

令和3年度は「健康経営優良法人 2022」として、 2021年8月〜10月末にかけて健康経営優良法人認定制度の申請を受け付けていました。日程は変更になる可能性がありますので、「健康経営優良法人2023」以降を目指す場合は、経済産業省のホームページなどをよく確認しましょう。

保険者が実施する「健康宣言事業」

前述のように、中小規模法人が健康経営優良法人に申請するためには、保険者が行う「健康宣言事業」に参加しておかなくてはなりません。保険者の「健康宣言事業」とは、事業所等における健康経営宣言の策定を保険者が支援するもので、保険事業の一環として、保険加入者の健康増進のために行われます。

事業者や企業が健康経営優良法人認定制度に申請する際、健康経営優良法人認定事務局から保険者へ、2つの項目が照会されます。

①健康宣言事業を実施しているか
②事業所等が健康宣言事業に参加しているか

保険者が健康宣言事業を始めるにあたり、健康経営優良法人認定事務局や経済産業省への届け出は不要です。そのため、健康宣言事業を行っているかどうかは保険者によります。健康経営宣言をしたい企業の経営者や担当者は、必ず保険者に問い合わせをし、健康宣言事業を行っているかどうか確認を取りましょう

健康経営宣言を行うメリット

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健康経営宣言を行うのは企業にとって必須のことではありませんが、健康経営宣言によって次のようなメリットを得られます。

生産性が向上する

企業の生産性や業績は、従業員が心身ともに健康であってこそ生み出されるものです。体調不良であったりストレスを抱えていたりする従業員がいると、業務が停滞してしまう恐れがあります。すると、職場全体のストレスレベルも高まり、モチベーションの低下を招きかねません。

一方、従業員が心身ともに健康でいられれば業務が滞ることもなくなり、職場全体の業務へのモチベーションも高くなります。結果として人間関係のストレスや長時間労働などが減り、労働環境が改善するでしょう。

健康経営を推進していることをアピールできる

健康経営を推進している企業にはホワイト企業であるというイメージがつきやすくなるため、健康経営宣言をすることはPRの一環として有効です。健康保険組合では、健康経営宣言をしている企業として同組合のホームページ等に企業名が記載してもらえることもあります。

社外からの評価が上がりやすくなる

健康経営宣言をしたうえで「健康経営優良法人」に認定されると、健康経営へ積極的に取り組むクリーンな企業としての印象がつきます。企業のイメージが向上し、優秀な人材の獲得につながるでしょう。

また、健康経営優良法人の中で総合的に評価の高い上位500法人のみが認められる「ホワイト500(大規模法人部門)」や「ブライト500(中小規模法人部門)」に選定されると、投資家や株主、取引先などからも注目されるようになり、株価の上昇や業績アップが期待できます。

健康経営宣言の策定方法

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保険者の健康宣言事業では、経済産業省により定められた以下の2点を満たす健康経営宣言(健康宣言)を策定する必要があります。

①保険者が健康宣言等の取り組みを有していること
②健康宣言の取り組みとして以下の要件を満たしていること(1~3のいずれかと4は必須。5~7は努力目標)

1)従業員の健康課題の把握と必要な具体策の検討を行うこと
2)ヘルスリテラシーやワークライフバランスの向上、職場の活性化などを目的とした健康経営の実践に向けた基礎的な土台作りとワークエンゲイジメント(具体策)の取り組みを行うこと
3)健康増進・生活習慣病予防、感染症予防、過重労働、メンタルヘルスなどへの対策のために、従業員の心と身体の健康づくりに向けた具体策を実施すること
4)健康宣言の社内外への発信を実施すること
5)健康づくり担当者を1名以上設置すること
6)求めに応じ、保険者に40 歳以上の従業員の健診データを提供すること
7)従業員の健康管理に関連する法令について重大な違反をしていないこと
参考:経済産業省 商務・サービスグループ ヘルスケア産業課 「『健康宣言事業』の実施に向けたご協力のお願い

社内で健康経営をより推進するために

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健康経営宣言は、社内および社外へ発信する必要があります。社内への発信は従業員へ一方的に知らせるだけでなく、従業員それぞれも健康経営への取り組みについて理解をしておかなければなりません。

健康経営は、従業員の健康を維持・増進してこそ実現するものです。つまり、従業員自身が健康情報の提供に協力するとともに、企業の担当者は従業員全員の健康情報を細かく管理する必要があります

従業員の健康情報を管理するには、健康診断やストレスチェック、就労データをまとめておかなければなりません。ただし、紙ベースでの管理では1人当たりの枚数が嵩張るうえ、紛失やデータの取り違えなどの恐れもあります。そこでおすすめなのが、従業員の健康情報を一元管理できる「ヘルスサポートシステム(HSS)」の導入です。

HSSは健康管理クラウドシステムのため、健康診断結果、ストレスチェックデータ、就労データなどの従業員の健康情報をペーパーレスで一括管理できます。また、健診受診状況や再検査などの受診勧奨対象者が簡単にわかり、受診フォローを欠かさずに行えます。紙ベースで管理するよりも、効率的に健康情報の提供を促し、管理・活用も手軽に行えるようになります。

健康経営宣言で社内と社外の評価を高めよう

健康経営宣言は、企業全体で従業員の予防・健康づくりに取り組むことを社内と社外に向けて宣言するものです。健康経営を推進している企業は労働環境の改善により社内の評価が高まるだけでなく、ホワイト企業としてのイメージがつき、社外からの評価も高まります。健康経営宣言をきっかけとして、さらなる健康経営施策を進めていきましょう。

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執筆者:HSS編集部

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