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健康経営優良法人の取得にはメリットが多い!取得方法も詳しく解説

健康経営を推進していくなら、「健康経営優良法人」の認定を受けるのがおすすめです。健康経営優良法人という名称は聞いたことがあっても、詳しい内容を知らずになんとなく健康経営に取り組もうとしていませんか。

今回は、健康経営優良法人を取得するメリットを中心に、認定制度の概要や取得方法について解説します。健康経営を推進する企業なら、取得しておいて損はない認定制度です。

健康経営優良法人認定制度とは?

健康経営優良法人認定制度とは、経済産業省が「優良な健康経営を実践している」と認めた法人を顕彰する制度のことです。

認定は「大規模法人」と「中小規模法人」の2部門に分かれていて、それぞれ認定要件が異なります。

健康経営優良法人認定制度が始まったのは2017年度からで、それ以前は東京証券取引所に上場している企業の中から選ぶ「健康経営銘柄」という制度がありました。「健康経営銘柄」ではごく一部の企業しかそもそも選定の対象となれなかったため、対象を非上場法人にも広げようと始まったのが健康経営優良法人認定制度です。

認定を受けた企業は経済産業省が提供する「健康経営優良法人」のロゴマークを使えるため、社内外から健康経営に積極的に取り組んでいる法人として認知されやすくなります

健康経営優良法人の認定は毎年行われており、ロゴマークとそこに使われる数字は認定を受けた年度のものになります。例えば2022年度の健康経営優良法人認定を受けた企業は「健康経営優良法人2022」と入ったロゴを使えます。

「ホワイト500」と「ブライト500」

健康経営優良法人認定制度は、大規模法人と中小規模法人の2部門に分かれており、それぞれの部門でより優れた取り組みをしていると認められた企業に「ホワイト500(大規模法人)」「ブライト500(中小規模法人)」の名称が冠されます。

ホワイト500・ブライト500に選ばれるためには通常の認定要件よりも厳しい条件を突破する必要があります。特に、中小規模法人では12,000社以上(2022年度)の中から500社しか選ばれないため、非常に狭き門です。だからこそ、認定を受けられればさらなる企業のイメージアップ、ブランディングにつながるでしょう。

 参考:健康経営優良法人を取得しよう!制度概要や認定基準、申請方法を紹介

そもそも健康経営とは?

健康経営とは、経済産業省が主導する取り組みの一つで「従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践すること」と定義されています。企業経営において、人材は大切なリソースの一つであり、健康維持・増進によってパフォーマンスやモチベーションがアップすれば、企業自体の成長や利益向上にもつながると考えられます。

このように、従業員の健康を維持・増進する取り組みを「投資」の一つと考える意味で、健康経営は「攻め」の健康管理であると言えます。逆に、労働安全衛生法や労働安全規則など、労働災害が起こらないようにするこれまでの健康管理は「守り」の健康管理だとされています。

健康経営が注目される背景として、生活習慣病などにより医療費や介護保険給付など社会保障費が増加し、企業の負担も増えていることが挙げられます。また、少子高齢化による労働人口の減少により、企業が持続的に成長していくためには既存従業員の生産性をアップする必要があることも、健康経営が多くの企業に注目されている理由です。

参考:健康経営とは?健康経営の導入効果や取り組み方を詳しく解説

健康経営優良法人を取得するメリット

健康経営優良法人を取得するにあたり、どんなメリットがあるかを詳しく解説します。

企業のイメージアップになる

先ほど少し触れたように、健康経営優良法人の認定を受けると、経済産業省が定める公式のロゴマークを使えます。ロゴマークは年度によって数字が入っているため、最新の健康経営の考え方を取り入れた取り組みを行っていることのアピールになるでしょう。また、経済産業省ホームページの「認定法人一覧」に社名を記載してもらえます。

社内外に健康経営優良法人であることをアピールできれば、「従業員を大切にする企業」として、当の従業員やこれから応募を考えている求職者はもちろん、投資家・株主・取引先などステークホルダーからのイメージアップにもつながります。また、経済産業省という国家機関の認定を受けられることで、企業の信頼性もアップするでしょう。

優秀な人材確保につながる

企業のイメージアップとも連動しますが、健康経営優良法人の認定を受けると、従業員にとって働きやすい企業、働き続けたい企業というイメージを持たれやすくなります。すると、就職市場で他社との差別化になり、より自社にマッチした優秀な人材の応募や入社につながります。自社にマッチした人材に入社してもらえれば、離職率も抑えやすいでしょう。

近年、就職活動において学生が企業を選ぶポイントとして、SDGsなどの「社会貢献性」を意識するケースも増えてきています。従業員の心身の健康に配慮し、企業が持続可能な成長を目指すことも、SDGsにつながる社会貢献の一つと言えるでしょう。 健康経営優良法人の認定を受けた企業は、そういった点でも就職活動中の学生から選ばれやすくなるとも考えられます。

参照:株式会社学情「Z世代のコロナ禍就活

各種インセンティブが受けられる

健康経営優良法人の認定を受けると、金融機関からのインセンティブのほか、様々な自治体からもインセンティブが受けられます。

インセンティブには、「運転資金の貸付利率引き下げ」「保証料の減額・免除」「補助金や奨励金の交付」などがあり、いずれも企業経営にとって大きなメリットになりえます。

自治体では、健康経営優良法人とは別に、健康経営への取り組みを推進する企業に対して独自の顕彰制度を設けているところもあり、地元密着型企業などではよりイメージアップにもつながるでしょう。

健康経営優良法人の認定を受ける方法

健康経営優良法人の認定を受ける方法について、申請フローと認定基準をそれぞれ解説します。

健康経営優良法人の申請フロー

健康経営優良法人の認定を受けるためには、まず申請を行う必要があります。申請のやり方は大規模法人と中小規模法人で異なりますので、それぞれの申請フローをご紹介します。

なお、ここに紹介した申請フローはあくまでも「健康経営優良法人2022」のものであり、「健康経営優良法人2023」以降の申請は詳細が変わる可能性もありますので、経済産業省の発表に注意しましょう

大規模法人の場合

大規模法人の場合、経済産業省の「健康経営度調査」に回答するところからスタートします。

  1. 経済産業省の「健康経営度調査」に回答する
  2. 調査の回答をもとに、認定基準に適合しているかどうかの判定を受け、申請書を受け取る
  3. 申請書に必要事項を記入し、保険者と連名で申請を行う

申請後、認定委員会による審査と日本健康会議による認定を受けられれば、健康経営優良法人となります。前述のホワイト500の要件を満たしていれば、上位500社には「ホワイト500」の認定も付与されます。

中小法人の場合

中小法人の場合は、最初に「健康宣言」が必要となります。

  1. 協会けんぽや健康保険組合連合など、加入している保険者が実施する「健康宣言」事業に参加する
  2. 「健康経営優良法人(中小規模法人部門)認定申請書」を作成し、加入している保険者に提出する

申請後は、大規模法人と同じように認定委員会の審査と日本健康会議の認定を受けます。また、ブライト500の認定基準に達していれば、そのうち上位500社に「ブライト500」の認定が付与されます。

ただし、2022年度からはブライト500の認定基準がより厳しくなっているため、ブライト500を目指す場合は基準を満たしているかどうか、よく確認しましょう。

健康経営優良法人の認定基準

健康経営優良法人の認定基準は、毎年少しずつ変更されることが多いです。これは、年々変化していく健康経営のトレンドを取り入れたり、より健康経営の理念に沿った取り組みを重視したりするためです。以下では「健康経営優良法人2022」の認定基準をご紹介します。

「健康経営優良法人2023」以降は変更になる可能性がありますので、これも経済産業省のホームページをよく確認しましょう。

まず、大規模法人・中小法人とも、認定基準(要件)は次の1〜5の5つから成っています。

  1. 経営理念・方針
  2. 組織体制
  3. 制度・施策実行
  4. 評価・改善
  5. 法令遵守・リスクマネジメント

1.の「経営理念・方針」で社内外へ発信し、2.の「組織体制」で健康経営に関する担当者を設置したり、大規模法人なら産業医・保健師などの関与を求めたりします。また、5.の「法令遵守・リスクマネジメント」で求められるものは、大規模法人でも中小規模法人でも変わりません

3.では具体的な「制度・施策」を行いますが、ここが大規模法人と中小規模法人で最も異なる部分です。また、ホワイト500やブライト500に認定されるためには行うべき施策や制度が異なりますので、これらを目指す場合はよく注意しましょう。さらに、行った施策は4.の「評価・改善」で効果を検証したり、見直したりする必要があります。

健康経営優良法人には様々なメリットがある。積極的に取得しよう

健康経営優良法人認定制度は、経済産業省が「優良な健康経営を実践している」と顕彰する制度のことです。取得することで企業のイメージアップ、人材確保につながるほか、各種インセンティブが受けられますので、健康経営に取り組むなら取得しておいて損はないでしょう。

健康経営優良法人の認定を受けるためには、従業員の健康課題を把握し、具体的な施策につなげていく必要があります。Growbase(旧:ヘルスサポートシステム)などクラウド型健康管理システムで従業員の健康情報を一元管理すれば、現状の正確な把握や施策の策定に役立てられるでしょう。興味のある方は、ぜひ導入を検討してみてください。

Growbaseを導入することにより、健康管理業務にかかる時間や工数を削減することが可能です。組織全体の健康課題を可視化することで、早めのフォローを実施しやすくなります。

また、使いやすいUIと自由度の高い機能を備えており、個別・一括メール配信、面談記録、受診勧奨、部下状況、特殊健康診断の業務歴調査と管理、健診データ一元化、各種帳票出力(労基報告など)、ストレスチェック、長時間労働管理などの機能が充実しています。

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